ブログ|株式会社塗装店はるやま

オフィシャルブログ

はるやまのよもやま話~第11回~

皆さんこんにちは!

株式会社塗装店はるやま、更新担当の中西です。

~屋根と壁面の違い~

同じ“塗装工事”でも、屋根と外壁では役割・下地・劣化要因・使う材料・施工手順が大きく異なります。ここを押さえると、見積比較や品質管理の目が格段に良くなります。


1|役割の違い

  • 屋根:直射日光・雨・風を最前線で受ける。防水・遮熱・温度変化吸収が主目的。

  • 壁面:雨水を流しつつ意匠保持・微細クラック追従・防汚が主目的。


2|下地(素材)の違い

  • 屋根:スレート(カラーベスト)、金属(ガルバ・トタン)、セメント瓦、モニエル等。

  • 壁面:窯業系サイディング、モルタル・リシン、ALC、金属サイディング、タイル目地など。

→ 素材ごとにプライマー(下塗り)の種類が変わる。
例)金属屋根=防錆形エポキシ、チョーキングの強い壁=浸透形シーラー、モルタルの段差調整=フィラー


3|劣化のメカニズム

  • 屋根:UV・高温(夏は表面70℃超も)・雨打・結露・苔。縁切れや金属部のが致命傷。

  • 壁面:UV・風雨・乾湿繰り返し・排気汚れ。ヘアクラック目地シーリング劣化が起点。


4|下地調整と補修

  • 屋根

    • 高圧洗浄→タスペーサーで縁切り(スレート)

    • 釘/ビス浮きの増し締め・シーリング、棟板金の下地木交換

    • 金属錆部のケレン(ST2〜3)→防錆プライマー

  • 壁面

    • 目地シーリング打ち替え(三面接着防止)

    • クラックUカット+シール/樹脂モルタル

    • 素地の段差・巣穴はフィラーで平滑化


5|使用する塗料システム

  • 屋根向け:耐候性・遮熱性重視

    • 2液型シリコン/フッ素/無機系、遮熱トップの採用が一般的

    • 下塗りは防錆・高付着タイプ必須

  • 壁面向け:意匠と追従性・防汚性重視

    • ラジカル制御・シリコン・フッ素・無機、低汚染・親水クリヤー

    • 吹付や多彩仕上げ、**艶調整(3〜5分艶)**でムラを抑制


6|施工条件・安全

  • 屋根:勾配・墜落リスク→全面足場+親綱・フルハーネスが前提。
    風・直射で塗膜のレベリングが難しいため、時間帯と希釈率の管理がシビア。

  • 壁面:飛散・近隣配慮(車・植栽)→メッシュ養生と飛散テスト必須。
    目地・開口部周りは養生精度が仕上がりを決める。


7|防水ディテールの考え方

  • 屋根:谷板金・棟・重ね代・役物(雪止め・トップライト)周りに下塗り適合/シール相性を確認。

  • 壁面:サッシ周り・水切り上・幕板・入隅は先打ちシール→塗装→止水確認の順で。


8|美観・機能の狙い

  • 屋根遮熱・反射で小屋裏温度を下げ、高艶で雨垂れ汚れを洗い流す設計が多い。

  • 壁面艶抑えで波打ちを目立たせず、低汚染性で雨筋・排気汚れを防ぐ。


9|耐用年数とメンテ周期(一般的目安)

  • 屋根:8〜12年(高耐候・遮熱で延伸可、金属は防錆状況で差)

  • 壁面:10〜15年(下地・立地・艶で変動)
    ※海沿い・工業地帯・日当たり強の面は短く見積る。


10|見積比較で見るべきポイント

  1. 下塗りの種類と回数(素材適合か/増し塗り規定)

  2. 屋根:縁切り・棟板金補修の有無

  3. 壁:目地シール“打ち替え”か“増し打ち”か

  4. 塗料グレード(シリコン/フッ素/無機/遮熱)と

  5. 付帯部(雨樋・水切り・シャッタBOX)の範囲

  6. 保証年数と対象(色あせは除外のケース多い/付帯部は別規定)


11|よくあるNGと回避策

  • 屋根スレートで縁切り不足→雨水滞留・凍害

  • 金属屋根へ防錆下塗り未使用→早期剥離

  • 壁のチョーキング未処理で上塗り密着不良

  • 目地シールの三面接着→早期破断

  • 夏場の過乾燥・過希釈→塗膜痩せ
    素地診断→下地処理→適合プライマー→上塗り規定膜厚の順守が最強。


12|チェックリスト(保存版)

屋根

  • 釘・ビス浮き/棟板金の下地木/縁切り部材/防錆プライマー銘柄

  • 目地シール打ち替え範囲/クラック補修工法/艶度指定/低汚染仕様
    共通

  • 洗浄方式・圧力/乾燥時間と養生計画/飛散対策/保証範囲


屋根は防水・遮熱・防錆、壁は意匠・追従性・防汚
同じ塗料でも“場所”が変われば考え方が変わります。
見積・仕様書で下地処理と下塗りを確認し、屋根は“縁切り/防錆”、壁は“目地/クラック”を優先管理。
この順序で進めれば、仕上がりと耐久の両立にぐっと近づきます。

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はるやまのよもやま話~第10回~

皆さんこんにちは!

株式会社塗装店はるやま、更新担当の中西です。

さて今回は

~経済的役割~

 

塗装業は、建物の外観を整える“仕上げ”として語られることが多い一方で、その経済的な役割は「装飾」以上のものです。耐久性、防水性、省エネ効果といった実用的な価値を提供するだけでなく、地域の雇用を支え、建築物の資産価値を維持・向上させる重要な産業です。


1. 建設業界全体を支える基盤産業

塗装は、建築・土木工事における「不可欠な工程」であり、住宅から商業施設、インフラ構造物(橋、トンネルなど)まで幅広い現場で必要とされます。

  • 新築や改修、リフォームの最終的な品質を左右

  • インフラの長寿命化政策(国交省の維持管理戦略)において重要な要素

  • 外装の劣化防止が、建物のメンテナンス費を抑える=長期的経済合理性に貢献

つまり、塗装業は「建築物のライフサイクル全体」を支える役割を担っているのです。


2. 地域経済への波及効果

塗装業は、地域に根差した中小事業者が多く、地元雇用や資材調達により、地域経済の循環を生み出しています。

  • 小規模な町工務店や自営業者による地元密着型の施工が主流

  • 地元企業や住民からの依頼で現地に密着した需要が継続的に発生

  • 地場の資材屋、足場業者、広告業者などとのネットワークが経済圏を形成

さらに近年では、自治体のリフォーム補助制度なども後押しし、地域経済の維持と活性化に貢献しています。


3. 雇用創出と技能継承

塗装業は、現場仕事であるため、職人技が不可欠な業種です。若手職人の育成と継承が進めば、以下のような経済的利点があります。

  • 正社員・アルバイト・外注職人など、多様な雇用形態を生む

  • 技術の標準化・資格制度(塗装技能士など)により、安定的職能としての地位向上

  • 女性やシニアの現場復帰も進み、働き方の多様性が生まれている

また、作業のデジタル化やドローン点検の導入により、新たなIT職域や若者の参入も期待されています。


4. 住宅資産価値の維持・向上

塗装は、不動産の“見た目”を整えるだけではなく、建物の“資産価値”を守る経済行為です。

  • 定期的な塗替えは、雨漏り・腐食・断熱性能低下を防ぎ、修繕費の抑制に貢献

  • 住宅売却時の査定において、外観の状態は価格に直結

  • 美観向上により、賃貸・テナント誘致にも好影響を及ぼす

このように、塗装は「不動産投資・資産運用の一部」としても極めて重要な役割を果たしているのです。


5. 環境経済への寄与

遮熱塗料や断熱塗料、低VOC塗料などの「環境配慮型塗料」の普及により、塗装業は省エネ・脱炭素社会に貢献しています。

  • 遮熱塗料により空調コストを削減=企業や家庭のエネルギー支出軽減

  • 建物の耐用年数延伸=建材廃棄の削減

  • 再塗装による既存建築物の再生=スクラップ&ビルドからの転換

これらはSDGsやグリーン経済の視点でも高く評価されており、環境経済との親和性の高い産業でもあります。


塗装業は「経済を守る仕事」

塗装業は、派手ではないかもしれません。しかしその仕事は、建物を守り、資産を保ち、人々の生活や地域経済を支える“静かな力”にあふれています。

これからの時代、建物の新築よりも「メンテナンス」や「再生」に重点が移る中で、塗装業はますますその経済的価値を高めていくことでしょう。

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はるやまのよもやま話~第9回~

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さて今回は

~多様化~

 

かつて「塗装業」といえば、建物の外壁や屋根に塗料を塗る、仕上げ的な工程を担う職種と見なされていました。しかし今や塗装業は、「保護・装飾・機能付与」の枠を超え、技術・素材・サービスの多様化を通じて新たな役割を担い始めています。


1. 機能性塗料の普及と高付加価値化

近年、塗料そのものの進化が著しく、単なる着色のためだけではなく、以下のような高機能をもつ製品が一般化しています。

  • 遮熱・断熱塗料:夏の室温上昇を抑え、省エネ効果が期待される。

  • 防カビ・防藻塗料:湿気の多い地域でも清潔な外観を維持。

  • セルフクリーニング塗料:雨で汚れを洗い流すことで、メンテナンスを軽減。

  • 抗ウイルス・抗菌塗料:病院や福祉施設など衛生管理が求められる現場に対応。

これにより、塗装業は「建物を守るテクノロジーの担い手」として、住宅や施設の性能向上に直結する存在へと成長しています。


2. サービス領域の拡張とリフォーム化

塗装工事は、外壁や屋根のメンテナンスサイクルの中で重要な工程ですが、それだけにとどまらず、次のような多機能業態へ変化しつつあります。

  • 外装リフォーム全般への対応:シーリング、防水、外壁材交換、屋根葺き替えなども含めた「建物外装の総合診断・提案」が可能に。

  • 住宅診断(ホームインスペクション)との連携:下地の劣化や断熱不足を含めた総合提案を行う事業者も登場。

  • デザイン提案型塗装:カラーシミュレーションや意匠性の高い塗装パターンの提供など、「魅せる外観」への対応が求められるように。


3. 顧客ニーズの多様化とBtoC戦略の強化

従来、塗装業は建設会社やハウスメーカーの下請けが多かった業種ですが、現在は一般消費者向け(BtoC)に直接サービスを提供する業者が増えています。

  • Web・SNSでの集客・ブランディング:自社ホームページやInstagramなどを活用し、実例紹介・口コミ集客が鍵に。

  • 見積もりの透明化・顧客との対話重視:塗料の種類や塗り回数など、素人にもわかりやすく丁寧に説明する姿勢が重視されるように。

  • 女性顧客・高齢世帯への配慮:訪問販売的な手法から脱却し、安心・丁寧・誠実な対応が業者選びの決め手に。


4. 地域密着型事業としての多機能展開

地域のインフラ維持に貢献する存在としても、塗装業の可能性は広がっています。

  • 公共施設や文化財の保全:建物の長寿命化や美観維持において、地元企業の技術と経験が活かされる。

  • 空き家の再生・地域活性化プロジェクトへの参画:塗装による美観回復とともに、住まいの再価値化に寄与。

  • 防災・耐久性能の強化:外装の劣化を放置すれば雨漏りや腐食につながるため、予防保全の専門職として需要が増加。


5. 働き方と人材育成の多様化

業界の高齢化と職人不足を背景に、若年層や未経験者、女性職人の育成・受け入れが急務となっています。

  • 見える化されたキャリアパス:技能検定制度や研修体制を整備することで、職人の成長と技術継承を図る。

  • 柔軟な働き方の導入:リモート見積もり、ITを活用した現場管理など、働きやすい職場環境づくりも進行中。

  • 動画・SNSを活用した技能共有:若者への魅力発信と、地域・業界内での知識共有が進められている。


塗装業は、暮らしの“再発見”を支える職能へ

塗装業の多様化は、単なる業態変化ではなく、地域と人々の暮らしに新しい価値を与える取り組みの一つです。防水・断熱・美観・文化の保全といった多面的な要素を備えながら、個人・企業・地域社会と深く関わる存在へと進化を遂げています。

今後も、塗装業は「暮らしを塗り替える」だけでなく、「社会の景色をつくり直す」可能性を秘めていると言えるでしょう。

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はるやまのよもやま話~第8回~

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~塗装方法~

ということで、代表的な塗装方法の種類とそれぞれのメリット・デメリット、そして現場での選定基準について詳しく解説します。

 

塗装工事の品質は、塗料の選定と同じくらい「塗装方法」によっても左右されます。建物の素材・形状・仕上がりの質感・コスト・施工条件など、さまざまな要因によって最適な手法が異なるため、適切な塗装方法の選択はプロとしての判断力の見せ所です。


1. 刷毛(はけ)塗り:細部に最も強い伝統技法

◾ 特徴

  • 手作業で丁寧に仕上げるため、塗膜の厚みを調整しやすい

  • 木部・鉄部・細かな部位や角など、「繊細さ」が求められる箇所に最適

◾ 利点

  • 凹凸面や狭小部も塗り残しなく対応可能

  • 材質に沿って塗布できるため密着性が高い

◾ 注意点

  • 施工時間がかかる

  • ムラになりやすく、技術者の腕に依存する

  • 仕上がりに「刷毛目」が残ることがある

仕上げの精密さが求められる部分で活躍


2. ローラー塗り:建築塗装で最も汎用的な方法

◾ 特徴

  • 壁面や天井など広範囲に均一に塗装できる

  • 短時間で施工可能、塗料の飛散が少ない

◾ 利点

  • 中粘度〜高粘度の塗料に適応

  • 塗膜の厚さ調整が容易で、外壁などに向いている

◾ 注意点

  • 凹凸面では塗り残し・気泡が出やすい

  • 細部には不向きで、刷毛との併用が必要

  • 塗装面の材質や温度により転がり具合が変化

住宅外壁や天井などの中広面積での主力


3. 吹き付け塗装(スプレー):美観とスピードを両立

◾ 特徴

  • エアスプレーやエアレススプレーで塗料を霧状にして噴射

  • 高い平滑性・均一な仕上がりが可能

◾ 利点

  • 凹凸・複雑形状にも塗料がムラなく届く

  • 多色仕上げや模様(スタッコ・リシンなど)にも対応

◾ 注意点

  • 塗料の飛散が大きく、周囲の養生が必須

  • 風の強い屋外では施工困難

  • 使用機器のメンテナンスと操作熟練度が必要

美観重視の商業施設や意匠壁に最適


4. その他の特殊塗装方法

方法 概要 用途例
エアレススプレー 空気を使わず高圧で塗料を噴射 工場、大型物件
電着塗装 電流を使って塗料を付着させる 車体・金属部品
粉体塗装 粉末塗料を静電気で吸着、熱で焼付け 屋外鉄部、鋼材
ローラー吹き(コンプレッサー併用) 模様を転写する特殊技法 スタッコ、扇模様など

5. 塗装方法の選定基準:何を基に選ぶべきか?

判断基準 適用例
素材 木部→刷毛/鉄部→吹き付け/コンクリ→ローラー
施工面積 小面積→刷毛/中面積→ローラー/広面積→吹き付け
周囲環境 密集地→ローラー/空き地多い→吹き付け可
見た目重視 滑らかさ→吹き付け/意匠性→ローラー模様仕上げ
予算 ローラー<刷毛<吹き付け(機材費含む)

6. 現場での塗装品質を高める実践ポイント

  • 塗装前の下地調整(ケレン・プライマー)が最重要

  • 気温5℃以下、湿度85%以上では塗装を避ける

  • 塗装機器の点検・洗浄・整備を怠らない

  • 塗り重ね乾燥時間(インターバル)を守る


塗装業における「塗装方法」は、ただの作業工程ではなく仕上がりと信頼を左右する職人技です。対象や目的に応じて適切な方法を選び、道具と技術を活かすことで、高品質な塗装仕上げが実現できます。

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はるやまのよもやま話~第7回~

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~塗料ごとの注意事項~

ということで、主要な塗料タイプごとの注意点と現場で起こりやすいトラブルの防止法について、実践的に解説します。

 

塗装業において、塗料の選定と施工条件は仕上がりや耐久性を左右する非常に重要な要素です。塗料ごとに成分や乾燥条件が異なるため、「どれも同じように塗ればよい」では通用しません


1. アクリル塗料:低価格だが注意点多め

◾ 特徴

  • 発色が良く、安価

  • 紫外線や酸性雨に弱く、耐候性は低い

◾ 注意点

  • 外壁など耐久性を求める場所では短命

  • 下地が水を吸うと早期剥がれの原因に

  • 重ね塗りはしっかり乾燥させてから

短期用途・仮設建物に最適。長期用途には不向き


2. ウレタン塗料:バランス型で汎用性あり

◾ 特徴

  • 弾性・密着性が高く、汚れにくい

  • 外壁・鉄部・木部など幅広く使える

◾ 注意点

  • 硬化反応が湿度に左右されやすい

  • 高温多湿時の塗装は「肌荒れ」や「縮み」発生リスク

  • 可使時間(ポットライフ)を過ぎた塗料は使用不可

塗装条件(気温・湿度)をチェックし、速やかに施工


3. シリコン塗料:現在の主流。耐候性◎だが施工も慎重に

◾ 特徴

  • 紫外線や酸性雨に強く、外装に最適

  • 耐用年数10〜15年が目安

◾ 注意点

  • 表面のツヤが強く、下地のムラが目立ちやすい

  • 高温下での作業は乾燥ムラ・泡立ちに注意

  • 一部のシリコンは「重ね塗り不可」のタイプもある

下地処理と塗装環境の管理が肝心


4. フッ素塗料:高耐久だが施工精度が求められる

◾ 特徴

  • 15〜20年持つ高耐候性・耐薬品性

  • 商業施設・高層ビルなどで採用例多

◾ 注意点

  • 密着性が低く、プライマー選定が重要

  • 硬化が早く、ローラーや刷毛に「ダマ」になりやすい

  • 高価格のため失敗できない

必ずメーカーの施工仕様書を遵守。熟練技術者が担当すべき


5. 水性塗料:環境対応型だが気温・湿度管理が厳しい

◾ 特徴

  • 臭いが少なく、室内や学校・病院で重宝

  • 火気リスクが少なく、安全性が高い

◾ 注意点

  • 5℃以下では乾燥不良(チョーキング、剥がれ)

  • 湿度85%以上では塗膜に白濁が出るリスク

  • 金属面には適さず、さび止め下塗りが必須

作業前に「気温・湿度・素地」条件をチェック


6. その他の特殊塗料の注意点

種類 注意事項 用途例
遮熱塗料 ムラが出やすく、下地の平滑さが重要 屋根、外壁
防滑塗料 厚みの均一化が難しく、乾燥も時間を要する 階段、通路
防カビ塗料 湿気対策と通気性の両立が必要 浴室、外壁の北面

7. 下地処理・施工管理も重要な成功要素

  • 素地の汚れ・油分・旧塗膜の剥離が不十分だと、どの塗料でも密着不良の原因

  • プライマー選定は「素地×塗料」に適したものを厳選

  • 気象条件(日照・風・雨)にも細心の注意を

塗料ごとに成分・性質・施工条件が異なるため、「用途に合わせた塗料選定」と「現場環境に応じた施工管理」が品質を決定づけます。塗装業においては「塗る技術」だけでなく、「正しく選ぶ知識」こそが信頼の基盤となります。

 

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はるやまのよもやま話~第6回~

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塗装の鉄則:仕上がりと信頼を決める5つの原理原則

 

 

 

今回は、塗装の現場で絶対に押さえておくべき「鉄則」について一般的な市場での動向を基に解説します。

塗装という仕事は、ただ“色を塗る”のではありません。下地の状態、塗料の選定、環境の管理、工程の順守、そして最終仕上げまで、すべてが品質と信頼に直結する技術職です。


◆ 鉄則①:「下地処理」で8割が決まる

 

美しい塗膜をつくるには、表面の処理が最も重要です。

  • サビ、油、ホコリを除去するケレン作業

  • 凸凹を均一にするパテ処理・研磨

  • 旧塗膜の浮きや膨れを見逃さない目視検査

 

ここをおろそかにすると、どれだけ良い塗料を使っても、短期間で剥がれ・ひび割れ・浮きが発生してしまいます。


◆ 鉄則②:塗料の選定は「素材と環境」で決まる

 

塗料選びは、以下の3つの視点から判断します。

  1. 素材:鉄・コンクリート・木材・プラスチックなど、塗布対象に適合した塗料を選定

  2. 使用環境:屋外・高温多湿・潮風地域・化学薬品にさらされる環境など、耐候性や耐薬品性を考慮

  3. 目的:防錆・防水・美観・遮熱・抗菌など、求める機能を明確に

 

これにより、「最適な塗料×正しい工程」=最大の効果が得られるのです。


◆ 鉄則③:「気温・湿度・風」の管理を怠らない

 

塗装作業において、天候・環境条件は結果に直結します。

  • 気温5℃未満、湿度85%以上では塗装不可

  • 乾燥不良によるベタつき・白化・ハジキなどの施工不良

  • 風が強い日には塗料の飛散・ムラの原因

 

特に外壁塗装や屋根塗装では、季節ごとの環境対策が品質維持のカギになります。


◆ 鉄則④:重ね塗りは「乾燥時間」を厳守する

 

塗料には**乾燥時間の指定(指触乾燥・硬化乾燥・重ね塗り可能時間)**があります。

  • 指定より早く重ねると、膨れ・縮れ・ムラの原因に

  • 遅すぎると、密着力が低下して剥がれやすくなる

 

「急いで仕上げる」ことよりも、「正しく時間を守って仕上げる」ことが、長持ちする塗膜を生みます。


◆ 鉄則⑤:「養生と清掃」がプロの証

 

塗装中に周囲へ塗料が飛散しないように保護(養生)するのも重要な仕事です。

  • マスキングテープ、ビニールシートで丁寧に覆う

  • 作業後には道具・現場の清掃を徹底

  • 「どこを塗ったか分からないくらいキレイ」と言われるのがプロ

 

養生と清掃が仕上がり以上にお客様の満足度に影響することを忘れてはいけません。


【まとめ】

 

塗装の仕事は、表面を“きれいに見せる”だけではありません。
素材を守り、性能を引き出し、長く美しく保つ――このための工程・知識・技術・心構えが必要です。

そして、信頼される塗装職人・塗装業者であるためには、**「手を抜かない」「ごまかさない」「守るべきことを徹底する」**という当たり前を、当たり前に実践することが最大の鉄則です。

次回もお楽しみに!

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はるやまのよもやま話~第5回~

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塗装の歴史:色と保護で人類を支えてきた“技”の系譜

 

 

 

今回は「塗装」という技術の歴史について一般的な市場での動向を基にご紹介します。

「塗装」と聞くと、建物や車に色をつけるイメージが強いかもしれませんが、実はその役割は美観だけでなく、保護・機能性・信仰・芸術性など多岐にわたります。

塗装は、古代から現代にいたるまで、私たちの暮らしを根本から支えてきた“人類の知恵”でもあるのです。


◆ 古代文明と塗装の始まり

 

塗装の起源は非常に古く、紀元前3万年前の旧石器時代、ラスコー洞窟(フランス)に描かれた壁画が最古の塗装行為のひとつとされています。

  • **自然顔料(赤土・炭・植物の汁)**を動物脂や水に混ぜ、壁に塗ることで色を定着させていた

  • 単なる装飾ではなく、「狩猟の成功を祈願する宗教的な意味合い」もあった

 

つまり、塗装の始まりは、“願い”と“表現”からスタートしていたのです。


◆ 古代〜中世:宗教と権力を表す色彩技術

 

エジプト、ローマ、中国などの古代文明では、塗装は次第に建築や家具、工芸品における装飾技術として発展していきます。

  • 古代エジプト:神殿や棺、壁画に使われた青や金の塗装は、神聖性や永遠の象徴

  • 中国:漆(うるし)の技術が発展。防水・防腐に優れる一方、重厚な美しさも兼ね備えた

  • ヨーロッパ中世:教会や城の壁画、騎士の盾などにカラフルな塗装が施され、権力や階級を色で可視化

 

この頃には「塗装」は、美と権威を示す手段として重要視されるようになりました。


◆ 近代:工業革命と塗料の工業化

 

18〜19世紀の産業革命は、塗装技術にも革命をもたらしました。

  • 植物油や天然樹脂を使った油性塗料の製造が安定化

  • 金属の機械や船舶などに対する**“防錆・防水”目的での塗装需要が爆発的に拡大**

  • 19世紀後半には、アメリカやドイツで**化学合成顔料・乾燥促進剤(シッカチーフ)**なども登場

 

この頃から「塗装=美しさ+耐久性」という現代の概念が芽生え始めたのです。


◆ 現代:機能性と多様性の時代へ

 

20世紀以降、塗装は「色を塗る」だけではなく、素材の保護・機能性付加・環境配慮・芸術的価値の創出へと用途を広げました。

  • 自動車、飛行機、建築物、家電製品、道路標識、食品容器…

  • フッ素塗料・遮熱塗料・抗菌塗料・水性塗料など、高度な機能をもった塗装材が次々と開発

 

塗装はもはや「最終工程」ではなく、「製品の完成度や性能を左右する核」へと進化しています。


【まとめ】

 

塗装の歴史は、宗教や祈りから始まり、権威・美・保護・産業・環境技術へと進化を遂げてきました。

現代の塗装現場では、こうした積み重ねの上に立った技術と責任が求められています。
次回は、塗装工として・塗装業として失敗しないための「鉄則」を、現場視点でお届けします。

次回もお楽しみに!

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はるやまのよもやま話~第4回~

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シリーズ4:板金塗装に適した季節とタイミング

前回は、板金塗装にかかる費用やコストを抑えるポイントについてお話ししました。
今回は、「いつ塗装工事を頼むのがベストなのか?」という疑問にお応えすべく、板金塗装に適した季節と、その理由について詳しく解説します!


1. 板金塗装における季節の影響

塗装の仕上がりや工期には、気温や湿度が大きく関わっています。特に外部の板金塗装では、天候次第で作業が止まってしまうことも。以下のポイントを押さえておきましょう。

◎ 気温

  • 10℃以上が理想
    塗料の乾燥・硬化にはある程度の温度が必要。気温が低いと乾燥に時間がかかり、塗膜の仕上がりに影響が出ることも。

◎ 湿度

  • 湿度が高いと乾燥時間が延びる
    雨が多い季節や梅雨時期は、塗料が乾きにくいため工期が長引く場合があります。

◎ 雨や雪

  • 降雨や積雪で作業自体がストップ
    屋外での塗装は天候不良に左右されやすいです。急な天候変化で予定が遅れるケースもあります。


2. 一般的におすすめの時期

春(3~5月)

  • 気温が安定し、寒すぎず暑すぎない

  • 梅雨前で湿度も比較的低い

秋(9~11月)

  • 猛暑が過ぎて過ごしやすい

  • 台風シーズンを避け、気候が安定すればスムーズに進む

春と秋は気候が安定しており、塗装の乾燥に適した時期と言えます。


3. 冬や夏でも大丈夫?

「春や秋がベストシーズンなのは分かったけど、冬や夏はNGなの?」と思う方もいるかもしれません。しかし、プロの職人が適切な塗料や方法を選べば、真冬や真夏でも施工は可能です。ただし、以下の点に注意しましょう。

◎ 夏(7~9月)

  • 気温が高く乾燥は早い反面、真夏の炎天下は体力的にも作業がハード

  • 台風や集中豪雨のシーズンと重なるため、天候リスクも考慮が必要

◎ 冬(12~2月)

  • 気温が低いと塗料が乾きにくい

  • 日照時間が短いため、作業時間が限られる

春や秋と比べると制約が多いですが、施工が無理というわけではありません。職人がその都度状況を判断し、ベストな工法を選択しています。


4. 工期とスケジュールの立て方

◎ 余裕を持ったスケジュールを

  • 天候による工期の延長を見越して、数日~1週間の余裕

  • 急ぎの場合は、こまめに職人と連絡を取り合って調整しましょう

◎ 繁忙期を避ける

  • 塗装の繁忙期(春・秋)は予約が取りづらくなる場合も

  • 早めに依頼するか、もし可能ならあえてシーズンオフを狙うのもアリ


まとめ

「いつ塗装を頼むのがベスト?」と聞かれれば、やはり春や秋が最も理想的な季節と言えます。しかし、プロの技術があれば、夏や冬でも適切に施工が可能です。
大切なのは、天候や気温、湿度を考慮しながら、無理のないスケジュールを組むこと。気になる方は、ぜひ早めにご相談くださいね。

次回は、「施工後のメンテナンスと長持ちさせるコツ」について詳しく解説します!
塗装を長くキレイに保つポイントをしっかり押さえて、快適な住まいを目指しましょう。


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はるやまのよもやま話~第3回~

皆さんこんにちは!

株式会社塗装店はるやま、更新担当の中西です。

シリーズ3:板金塗装の費用とコストを抑える方法

前回は、板金塗装の流れと作業工程についてご紹介しました。
今回は、「実際に板金塗装ってどれくらいの費用がかかるの?」という疑問にお応えするべく、板金塗装の費用相場と、できるだけコストを抑えるポイントについて分かりやすく解説します!


1. 板金塗装にかかる一般的な費用

板金塗装の費用は、施工する範囲や使用する塗料、現場の状態などによって異なります。以下はあくまで目安ですが、参考にしてみてください。

工事内容 費用目安(税込)
小規模な補修(部分塗装) 2万円〜5万円程度
屋根の板金塗装 10万円〜20万円程度
外壁の板金塗装 15万円〜30万円程度
屋根+外壁の全面塗装 30万円〜60万円以上

※足場の設置費や養生費用が別途かかる場合があります。


2. 費用を左右する主な要因

◎ 面積と作業範囲

塗装する面積が大きいほど、材料費・人件費が増えます。逆に、部分的な塗装なら費用を抑えることができます。

◎ 使用する塗料のグレード

塗料には「ウレタン系」「シリコン系」「フッ素系」などの種類があり、耐久年数と価格が比例します。
長く持たせたいなら高耐久の塗料を選ぶのも一つの手ですが、予算とバランスを見ながら選ぶのがコツです。

◎ 現場の状態(劣化具合)

サビが深く進行している場合は補修作業が増え、コストがかさむ傾向にあります。
定期的な点検と早めの対応が結果的にコストダウンにつながります。


3. コストを抑えるためのポイント

◎ 相見積もりを取る

複数の業者から見積もりを取ることで、料金の相場やサービス内容を比較できます。価格だけでなく、対応の丁寧さや工事内容の説明がしっかりしているかもチェックしましょう。

◎ 部分補修で対応できるケースもある

全体塗装が必要と思っていても、実は一部の補修で済むケースもあります。現地調査の段階で、部分塗装が可能かどうか相談してみるのもおすすめです。

◎ シーズンオフを狙う

塗装業界の繁忙期(春や秋)を避けて依頼すると、割引を受けられたり、柔軟な日程調整がしやすいことがあります。

◎ 地元の業者を選ぶ

遠方の業者に依頼すると、交通費や出張費が上乗せされる場合があります。地元密着型の業者であれば、費用を抑えつつ、柔軟な対応が期待できます。


まとめ

板金塗装の費用は、塗装範囲・塗料の種類・建物の状態によって変わります。
「高いから後回しにしよう…」と放置してしまうと、劣化が進んで結果的に高額になるケースもあるため、早めの相談・計画的なメンテナンスが最も効果的なコストダウンになります。

次回は、「板金塗装に適した季節とタイミング」について解説します!
塗装の仕上がりに大きく影響する“時期選び”のポイント、ぜひチェックしてくださいね!

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はるやまのよもやま話~第2回~

皆さんこんにちは!

 

株式会社塗装店はるやま、更新担当の中西です。

 

 

シリーズ2: 板金塗装の流れと作業工程

 

今回は、建物の板金塗装の具体的な流れや作業工程について解説します。


1. 板金塗装の基本的な流れ

 

板金塗装は、以下の手順で行われます。

1.1 事前調査(現場確認)

まず、建物の状況を確認し、塗装が必要な部分をチェックします。サビの発生状況や塗装の剥がれ具合を見て、適切な塗料や作業方法を決定します。

1.2 下地処理(表面の準備)

塗装の密着性を高めるために、サビや汚れをしっかり除去します。この工程を怠ると、塗装がすぐに剥がれてしまうため、丁寧な下地処理が重要です。

ケレン作業(サビ落とし)
高圧洗浄(汚れの除去)

1.3 下塗り(プライマー塗装)

金属用の下塗り塗料(プライマー)を塗布し、塗装の密着性を向上させます。この工程がしっかりしていないと、剥がれやすくなるため、入念に行います。

1.4 中塗り・上塗り(仕上げ塗装)

下塗りが乾燥したら、中塗り・上塗りを行います。均一に塗布し、耐久性の高い塗膜を作ることがポイントです。

ローラーやスプレーで塗装
乾燥時間をしっかり確保

1.5 仕上げと点検

最終的に塗装の仕上がりを確認し、問題がないかチェックします。塗装ムラや塗り残しがないかを確認し、長持ちするように仕上げます


2. 板金塗装にかかる期間はどれくらい?

 

修理や塗装する範囲によって変わりますが、一般的な目安は以下の通りです。

小規模な補修(1〜2日)
屋根や外壁の塗装(3〜5日)
全面塗装(1〜2週間)

施工期間は、天候や塗料の種類によっても変動します。


まとめ

 

板金塗装は、下地処理→下塗り→中塗り・上塗り→仕上げの流れで行われます。適切な工程を経ることで、耐久性の高い仕上がりになります。

次回は、「板金塗装の費用とコストを抑える方法」について詳しく解説します!お楽しみに!

 

 

 

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